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7/23 思い出のマーニー感想 ※ネタバレ注意

思い出のマーニーを見てきた。男二人で。レディースデーに。カップルだらけだった。そういう機能、デートに誘いやすくするという機能をレディースデーというのは持っているのだな、と思った。

 

今回の「思い出のマーニー」は、とても論理的な映画である……。回収されない伏線がない。例えば、なぜ突然夢の世界と現実を行き来するか、それは主人公がぜんそくの発作持ちだから、過去の回想で抱いているお人形にマーニーが似ている……イマジナリーフレンドを示唆している……など。

つまり、論じられるような部分がきわめて少ない。こちらで論理を組み込む隙間が無いとも言える。そういう意味では、原作がよく出来た話で、それをきちんと伏線としてちりばめたジブリの手腕が良いのだろう。

 

一方で、単なる間の悪さが自身の支配された運命の一環のようにとらえられてしまったりする感覚や、筋違いな愚痴をはいたり、真似をしてみたり、言動が食い違ったり、他者にとってはどうでもいいことが心に刺さったり……気難しく憂鬱な、どこかいじけたところのある少女をありありと描ききっている。

 

これらを統合して、伏線まみれの優しい世界を、かつての気難しかった少年少女たちだったころを、さらに昔の幸せな記憶を、もう気難しい少年少女なんて気取ってられないけれど、それでもうがった見方や自意識は隠せない、伏線を見たらすぐ消化して悦に入ってしまうような大人たちに捧げるような映画だ、として受け取った、というのが感想である。